2021.04.23
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株式会社ルネイム

代表取締役 湯田 正和

2つの視点で考えるオウンドメディア・SEOの費用対効果

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ルネイム代表の湯田(@yuta_lunaim)です。

マーケティングのデジタル化を推し進める中で、多くの企業がオウンドメディア・SEOを選択肢の一つとしています。一方で「費用対効果が読めない」と足踏みすることも多く、そもそも「どのようにシミュレーションするのか分からない」と、よく耳にします。

実際にオウンドメディア・SEOにおける費用対効果は算出しづらい指標でもあり、外部要因も成果へ大きく影響する施策のため、一概に判断できない側面もあります。しかし、企業が予算を割いて取り組むからには何らかの見通しが立たなければ踏み切れないのも事実です。

そこで、本記事では「2つの視点で考えるオウンドメディア・SEOの費用対効果」というテーマで主に下記の点について解説します。

  • オウンドメディア、SEOに取り組む際の費用
  • 費用対効果を考える際の基準
  • 費用対効果の2つの考え方
  • 費用対効果を考える本質


「どうやって社内プレゼンを進めれば良いか分からない」「自分自身でも深く理解して再度検討したい」とお悩みの方は是非、参考にしていただけますと幸いです。



オウンドメディアマーケティングについてこのようなお悩みはございませんか?

  • オウンドメディアを立ち上げたいが進め方が分からない
  • CPAが高騰しがちな広告に依存した施策から脱却したい
  • 事業やサービスに対する認知度を上げたい
  • 運営メディアがなかなか成果に結びつかない

事業戦略と結びついたオウンドメディアマーケティング戦略の立案から運用フェーズにおける全体コンサルティングまで、お客様が抱える本質的な課題解決へ向けてご支援しています。お気軽にご相談ください。


目次

  • オウンドメディアやSEOにかかる費用の目安

  • ①記事制作費

  • ②コンサルティング費

  • 検索順位がオウンドメディアやSEOにおける費用対効果の基準のひとつ

  • オウンドメディア・SEOにおける2つの費用対効果の考え方

  • 広告費換算での費用対効果シミュレーション

  • テレアポコスト換算での費用対効果シミュレーション

  • 費用対効果を考える本質について

  • さいごに

オウンドメディアやSEOにかかる費用の目安

まずはオウンドメディア・SEOにかかる費用を把握しましょう。ここでは既にWebサイトを持っており、運用時の費用としてお伝えします。

運用時の費用は大きく分けると①記事制作費②支援会社などへ依頼した際のコンサルティング費、の二つがあります。全て内製で運用している企業であればこれらの費用は発生しませんが、リソースと知見が豊富な企業に限定され、多くの企業は何らかの業務を外部依頼するのが現実的です。

①記事制作費

記事制作費とは記事の執筆を外部ライターや記事制作代行会社へ依頼する際の費用です。記事制作費は記事のボリューム(文字数)や取り扱うジャンルによって費用が異なります。

特に専門知識を有するライターや文章構成力・情報設計力が備わり、ライターとしてのスキル・実績が豊富な所謂、売れっ子ライターへ執筆を依頼する際は1記事5,6万円以上になることも珍しくありません。一般的なライターへ依頼する場合でも1記事1〜3万円程度は見積もった方が良いでしょう。

1ヶ月の記事制作数はオウンドメディアで10記事程度、コーポレートサイトやサービス(製品・商品)サイトで3〜5記事程度と想定した場合、記事制作費の大まかな目安は下記の通りです。

記事数/月記事制作費(一般)記事制作費(高スキル)
オウンドメディア10記事10万円〜30万円50万円〜60万円
コーポレートサイト
サービス(製品・商品)サイト
3〜5記事3万円〜15万円15万円〜30万円

※あくまでも目安です

全ての記事を内製する場合は執筆にかかる費用が発生しませんが、他業務と兼務しながらだと記事更新が滞る可能性も否めないため、必要に応じて外部依頼も検討しましょう。

②コンサルティング費

コンサルティング費とはオウンドメディア支援会社やSEOコンサルティング会社などへ、運用時のアドバイスや効果検証などを依頼する際の費用です。社内にマーケティングやSEOの知見を持つメンバーがいない場合は、成果を出すための手段として支援会社への依頼を検討する企業も多いでしょう。

希望するサポート領域によって費用が異なりますが、軽微な内容で月額10万円前後、包括的なサポートを求めるのであれば月額4〜50万円かそれ以上が大まかな目安です。この場合、記事制作費は別途必要なことが多いので、記事制作まで含めるとトータルで月間100万円を超える場合もあります。コンサルティング費の大まかな目安は下記の通りです。

コンサルティング費用
①一部業務(軽微なもの)のみを依頼する場合月額10万円前後
②運用全体のコンサルティングを依頼する場合月額30万円前後
③実務を含む包括的な運用支援を依頼する場合月額50万円以上

※あくまでも目安です

上記を参考に投下可能予算・可能業務量・外部依頼に求めることを検討して、最終的な必要予算を決定してください。

検索順位がオウンドメディアやSEOにおける費用対効果の基準のひとつ

弊社がオウンドメディア・SEOの費用対効果に関して顧客企業へお伝えする際は、検索順位を基準にすることが多いです。そもそもSEOは検索順位を上げる施策ですので当然ではありますが、オウンドメディアも検索エンジンと密接なマーケティング施策のため検索順位は意識する指標です。

検索順位をオウンドメディア・SEOにおける費用対効果の基準とする場合、下記の検索順位別クリック率を参考にします。

検索順位別クリック率
参考:Why (almost) everything you knew about Google CTR is no longer valid


このグラフは2020年にアメリカのSISTRIX社が発表した8000万以上のキーワードと数十億の検索結果をまとめたデータです。一般的に検索結果の上位とされるのは1位〜10位(1ページ目)で、順位が上にいくほどユーザーのクリック率は高い数値となります。

多くの企業がオウンドメディア・SEOに取り組んでいる理由は、検索順位の上位化による恩恵を得るためですので、ここからは検索順位を基準としたオウンドメディア・SEOの費用対効果の考え方についてお伝えします。

オウンドメディア・SEOにおける2つの費用対効果の考え方

前述の『検索順位の上位化による恩恵』について、多くのサイトで紹介されているものをまとめると以下のように列挙できます。

  • Webサイトやコンテンツの資産化
  • 広告費の削減
  • 顧客ロイヤリティの向上
  • 自社管理下での運用
  • ブランド認知向上
  • 読者の啓蒙
  • 信用、信頼の構築
  • リード、案件の創出
  • リードの育成
  • リアルイベントの参加促進
  • 売上、収益の創出 …など

参考:2020 Content Marketing Benchmarks, Budgets, and Trends – North America

費用対効果を考える際も、投下した予算に対してこれらのメリットがどの程度実現するのかをシミュレーションしなければなりません。そこで、弊社がオウンドメディア・SEOに関するご相談をいただいた際に提示する考え方の中から2つご紹介します。

初めて取り組む企業の場合、費用対効果が全く想像出来ない中で検討されていることも多く、可能な限り分かりやすいシミュレーションを算出して社内調整時にお役立ていただいていますが、企業体制やマーケティングに対する方針によってもイメージのしやすさが異なるため、あくまでも参考情報の一つとして提示しています。

なお、検索順位上位化が出来たと仮定してのシミュレーションであることを前提にご覧いただけますと幸いです。

広告費換算での費用対効果シミュレーション

前述のオウンドメディア・SEOのメリットの中に『広告費の削減』とありますが、ここで言う広告とは検索結果上部もしくは下部に掲載される検索広告を主に指しています。検索広告は、指定したキーワードを検索したユーザーに対して広告を配信できる仕組みです。

広告費は、指定するキーワードによって異なるクリック単価で算出できます。例えば1クリック100円の場合『100円×1000クリック=10万円』となり、予め設定した予算内で広告配信が可能です。

しかし、キーワードによっては競合性が高くクリック単価が高騰するため、低予算の企業は思うような成果が得られない可能性もあります。詳しくは下記の記事で解説していますので併せてご覧ください。

話を戻しますが、オウンドメディア・SEOの費用対効果を考える際、予め上位表示化したいキーワードの月間検索ボリュームと平均クリック単価をGoogleが提供しているキーワードプランナーで調査し、前述の検索順位別クリック率と掛け合わせれば上位表示化した場合の広告費に換算することが可能です。ここまでをまとめると下記の順番で進めます。

  1. キーワードプランナーで該当キーワードの月間検索ボリュームと平均クリック単価を調査
  2. 月間検索ボリューム × 検索順位別クリック率=自社ページの想定月間クリック数
  3. 想定月間クリック数 × 平均クリック単価=【広告費換算金額


少々骨の折れる作業ではありますが、事業関連キーワードを洗い出して上記の作業を同じように行えば、広告費換算でのオウンドメディア・SEOの費用対効果を一通り算出できます。検索順位が上がるインパクトの度合いを可視化する時には効果的な方法で、社内プレゼン時などで活用すると良いでしょう。

テレアポコスト換算での費用対効果シミュレーション

BtoB企業におけるオウンドメディア・SEOの費用対効果を考える際の指標の一つが営業コストです。以前と比較すると商談のオンライン化やインバウンド型施策は進みましたが、依然としてテレアポやDMなどのアウトバウンド型施策は、見込み顧客との接点を創出できる点で有効です。

営業パーソンが豊富な企業であればテレアポやDM送付を社内リソースで行えますが、営業パーソンが少ない企業や外部リソースを活用してアポイント数を一気に増やしたいと考えている企業の場合、テレアポ代行会社への依頼を検討することがあります。

テレアポ代行会社の料金形態は、電話をかけた回数で料金を算出するコール課金型、アポイントが一件とれるごとに料金が発生する成果報酬型に分かれます。オウンドメディア・SEOの費用対効果を営業コスト換算でシミュレーションする際は、コール課金型のテレアポ代行会社へ依頼すると仮定して進めてください。

コール課金型の料金相場は1コールあたり100円前後です。ここからは広告費換算同様、上位表示化したいキーワードの月間検索ボリュームをキーワードプランナーで調査し、検索順位別クリック率と掛け合わせて、上位表示化した場合の自社ページのクリック数を出します。その後は、クリック数と1コール100円として掛けるとテレアポコストに換算した場合のシミュレーションが算出可能です。ここまでをまとめると下記の順番で進めます。

  1. キーワードプランナーで該当キーワードの月間検索ボリュームを調査
  2. 月間検索ボリューム × 検索順位別クリック率=自社ページの想定月間クリック数
  3. 想定月間クリック数 × 1コール料金=【テレアポコスト換算金額


ここでは【電話をかける=Webサイトへのアクセス】としているため、少ないコール数でアポイントが取れた場合は一般的なWebサイトのコンバージョン率を考慮すると、テレアポの方が圧倒的に営業コストが低くなります。

また、テレアポでの認知と検索行動からの認知では、記憶に残りやすいのは直接会話するテレアポの場合が多く、同じ認知でもイコールではありません。あくまでも自社や商材の伝達にフォーカスした場合のシミュレーションですので、注意が必要です。

費用対効果を考える本質について

費用対効果は、企業が予算を割いて何かに取り組む際は必ず求められます。予算を無駄にしたくないと考えるのは企業として当然であり、費用対効果のシミュレーションは経営陣や上長を説得するうえで欠かせません。

しかし、オウンドメディア・SEOは中長期型施策のため、投下した予算の回収も時間がかかり、成長曲線は比例グラフのような右肩上がりの直線ではなく、掛けた時間とコストの経過に対し、反比例のような曲線を描くケースが大半です。このことについては下記の記事で詳しく解説していますので併せてご覧ください。

成果へ繋がる保証もない中で社内調整を進めるのは非常に難儀です。そこで前項にてお伝えしたシミュレーションが費用対効果を判断する情報の一つとなるわけですが、費用対効果を考える目的は経営陣や上長の説得だけではないと考えます。

オウンドメディア・SEOに取り組む企業の担当者であれば、費用対効果の前に施策の全体像などを自身で調べ、「何をやるべきか」を熟考すると思います。その上で予算がいくら必要かを算出し、ここで初めて費用対効果について精査するはずです。

また、費用対効果はもちろんですが、下記の各事項について担当者やチームで自社にとって何が最適な選択なのかを熟考することが非常に大切だと、私は考えます。この段階で取り組みについて深く考察し、取り組み開始後のイメージが付いてこその必要予算及び費用対効果です。

  • 見込み顧客が検索するキーワードは何か?
  • どんなコンテンツを発信すべきか?
  • 目標達成までのロードマップは?
  • 現状で割ける社内リソースは?
  • どこまでの業務を内製するのか? …など


闇雲に「大体この程度の外注費がかかるからそれで予算調整し、プラスになるのは一年後あたりで資料をまとめて稟議にかけよう」では本当に必要な予算がズレている可能性が高いため、本質から大きく逸れてしまいます。

オウンドメディア・SEOに限った話ではありませんが、費用対効果を考える本質は、推定だとしても本当に必要であろう予算を算出すること・関与者が論理的に説明できるようにすることではないでしょうか。

本来、費用対効果を考えることは取り組みに対する可否の判断材料ではなく、取り組み開始後の成果へ繋げるための戦略の一部です。あくまでも私の認識ではありますが、今まで関わってきた企業の中でもこれらの意識がある企業は、予算算出の段階で実行アクションが明確であることが多く、運用時のワークフローやPDCAサイクルも健全に稼働していると感じます。

さいごに

企業によって保有リソースやマーケティング体制などが異なるため一概には言えませんが、オウンドメディア・SEOに取り組む際は多少なりとも費用が発生します。全てを内製化できる企業は少ないでしょう。

「オウンドメディア・SEOの取り組みを推し進めたい」「どのように費用対効果を説明すれば良いのか、または、自身で考えれば良いのか」とお悩みの企業担当者様が、本記事でご紹介したオウンドメディア・SEOにおける費用対効果の考え方を用いることで、社内調整が成功することはもちろん、施策が成果へ繋がり、経営陣や上長からの信頼をさらに得ることができれば嬉しい限りです。



ルネイムのオウンドメディアマーケティング支援サービスについてご興味のある方はお気軽にご相談ください。

ルネイムはオウンドメディアマーケティングの戦略立案・運用コンサルティングを得意としています。オウンドメディアマーケティングを検討している・運用中のオウンドメディアで成果を出せていないとお悩みの企業担当者様は、是非ルネイムまでご相談ください。

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この記事を書いた人

株式会社ルネイム

代表取締役 湯田 正和

株式会社ルネイムの代表。BtoBマーケティング・コンテンツマーケティングが得意領域。
プロジェクトでは主にマーケティング戦略立案やリサーチ業務に従事。
R&B・Hip Hop好きでゴルフと福岡ソフトバンクホークスが生き甲斐。