2020.04.22
2022.09.13
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ルネイム編集部

【配信イメージ付】Instagram広告の種類・費用・特徴・ポイントをご紹介

【配信イメージ付】Instagram広告の種類・費用・特徴・ポイントをご紹介メインビジュアル

本記事は、2022年9月13日に更新しました


Instagram(インスタグラム)は、月間アクティブユーザー数3300万人(2019年6月時点)のSNSです。当初は女性ユーザーや10代・20代のユーザーが中心でしたが、徐々に男女差も減り、30代・40代のユーザーも増えてビジネスでInstagramを活用する事例も多くなりました。

2012年にFacebook社(現Meta社)の傘下となり、2015年から運用型広告のサービスを提供開始したInstagram広告は、Facebook広告の強みである高精度のターゲティング機能を活用した広告配信が可能です。

Facebook広告の管理画面から広告を配信できることもあり、近年はBtoB/BtoC問わず、様々な企業がInstagram広告を運用しています。そんなInstagram広告には複数の種類があり、独自の機能や配信面も兼ね揃えている広告媒体です。

そこで本記事では、Instagram広告をこれから始めようと思っている方向けに、広告の種類に加えて、費用・特徴・運用時のポイントまで詳しく解説します。

目次

  • Instagram広告の種類に関する考え方

  • Instagram広告のフォーマット

  • Instagram広告の配信面

  • フィード

  • ストーリーズ

  • リール

  • ショップ

  • 発見タブ

  • ブランドコンテンツ広告

  • Instagram広告の費用

  • キャンペーン目的で異なる課金方式

  • Instagram広告の予算の目安

  • Instagram広告の特徴

  • 多様なフォーマットと配信面

  • 精度の高いターゲティング機能

  • 情報探索ユーザーとの接触も可能

  • Instagram広告で成果を出すための4つのポイント

  • 1.クリエイティブ

  • 2.画像内のテキストを20%未満に抑える(推奨)

  • 3.動画クリエイティブの工夫

  • 4.オーディエンスを絞り込みすぎない

  • まとめ

Instagram広告の種類に関する考え方

本記事のテーマの一つ『Instagram広告の種類』ですが、大きく①広告フォーマット②配信面の2軸に分けられます。

広告フォーマットは『広告の掲載方法』、配信面は『広告を掲載する場所』ですが、「どこにどんな広告を掲載するか」がInstagram広告における種類の考え方です。

このように、広告フォーマットと配信面を別々に考えることが前提となります。ただ『種類』という文脈のみで話してしまうと認識齟齬が発生する可能性があるため、配信面の種類なのか/広告フォーマットの種類なのかを明確にして関与メンバーや外部パートナーと協議しましょう。

以下は本記事執筆時点(2022年9月)における広告フォーマットと配信面の仕様一覧です。次項ではそれぞれの種類について詳しくご紹介します。


画像動画カルーセルコレクション
フィード
ストーリーズ
リール×
ショップ×××
発見タブ××

Instagram広告のフォーマット

Instagram広告で利用できる配信フォーマットは、本記事執筆時点(2022年9月)で以下の6種類です。

  • 画像
  • 動画
  • カルーセル
  • ストーリーズ
  • リール
  • コレクション


参考:Instagram広告のフォーマットについて

下記は各フォーマット別特徴の一覧表です。

フォーマット特徴
画像・Instagram広告の基本的なフォーマット
・画像1枚+キャプションで構成・画像下のCTAボタンから外部サイトやアプリへ誘導
動画・最長60秒の動画を正方形または横型のフォーマットで表示
・動画+キャプションで構成
・Instagramの主要な面に対応
カルーセル・一つの広告で複数の画像/動画が掲載可能
・ストーリー性を持った広告演出が可能
・複数のサービス/商品を紹介したい場合に効果的
ストーリーズ・ストーリーズ(24時間で消える投稿)内に表示
・画像/動画が全画面に表示される
・テキストは動画内の字幕表示で対応
リール・動画や音楽を組み合わせて最長60秒の短尺動画を配信
・全画面表示のため目に留めてもらいやすい
・音声の有無は問わない
コレクション・一つの広告で複数の画像/動画が掲載可能
・商品カタログのようなフォーマット
・複数のサービス/商品を紹介したい場合に効果的


次項では、これらのフォーマットを用いた配信イメージについてご紹介します。

Instagram広告の配信面

Instagram広告の配信面は、本記事執筆時点(2022年9月)で以下の5種類です。

  • フィード
  • ストーリーズ
  • リール
  • ショップ
  • 発見タブ


それぞれの特徴や配信イメージ等についてご紹介します。

なお、配信面の設定は広告マネージャー(Facebook広告/Instagram広告の管理画面)で設定可能です。Instagramのみに広告を配信したい場合は、広告セットの『配置』という項目でプラットフォームをInstagramに設定する必要がありますが、Facebookを含めた様々な配置面を横断した広告配信の最適化が、Facebook広告自体の強みのため、特別な事情が無ければデフォルト設定の『自動配置』をオススメします。

フィード

フィード広告は、タイムライン上に配信する広告です。通常投稿と同じように掲載されるため、「広告感」が薄いことからユーザー体験を阻害しにくい特徴があります。

Instagram広告のフィード面
フィード面のイメージ


Instagram広告の中でもスタンダードな配信面で、画像/動画+キャプションで構成されます。

サンフランシスコのInstagram Businessチームが実施したアンケートによると、ユーザーがフィード面を閲覧するのは、「商品やブランドの情報収集や発見のため」という回答が最も多数を占めたそうです。これを踏まえると、ブランドや商品の認知度アップや新情報の拡散は、相性が良いでしょう。

参考:Instagramのストーリーズとフィード: イメージと使われ方の違い

ストーリーズ

ストーリーズとは、24時間で自動的に削除される画像/動画などの投稿機能です。一方、ストーリーズ広告は通常投稿と異なり、掲載期間を自由に設定できる特徴があります。

Instagram広告のストーリーズ面
ストーリーズ面の配信イメージ


フォローしているアカウントのストーリーズ投稿の間で配信されるため、フィード広告同様、自然な形でユーザーに広告を見てもらえる点がメリットの一つです。

前述のInstagram Businessチームによるアンケートでは、「生の情報をリアルタイムで見たいときにはストーリーズを見る傾向がある」と発表していることから、公式ならではのコンテンツをリアルタイムで発信し、ユーザーとの関係を深めたい場合はストーリーズでのアプローチが効果的です。

リール

動画コンテンツをまとめたリールに表示されます。ストーリーズと違い、スクロールして画面を切り替えない限り同じ動画がループ再生されるのが特徴です。

Instagram広告のリール面
リール面のイメージ


リールの特性上、配信できるフォーマットは縦長動画のみです。全画面に表示され、最初の1〜2秒でインパクトを与える動画クリエイティブを制作できるかが、成果へ大きく影響します。

ショップ

Instagramショップ専用タブ内に、商品タグ付き投稿などと並んで表示されます。商品詳細ページでは、後で購入できるよう保存をしたり、紙飛行機のアイコンからInstagram内の友人にシェアすることが可能です。

Instagram広告のショップ面
画像引用元:Instagramショップのタブ内で広告の提供を開始


機能特性を踏まえ、主にECサイトで商品を販売している広告主が多く、アパレル・コスメ・インテリア・スポーツ用品等、BtoC商材と相性が良い配信面です。

発見タブ

Instagramの発見タブ(虫眼鏡のアイコン)を開くと、グリッドのサムネイルが表示されます。サムネイルをクリックすると、発見タブのフィードへ移動し、ここへ画像/動画フォーマットの広告が通常フィードと同じように配信される仕組みです。

Instagram広告の発見タブ面
画像引用元:発見タブ広告(一部ルネイムで加工)


フィードで使用しているクリエイティブをそのまま発見タブでも配信できるため、既存キャンペーンのリーチを伸ばしやすい特徴があります。

ブランドコンテンツ広告

ここまではInstagram広告のフォーマット・配信面それぞれの種類をご紹介しましたが、Instagram広告にはこれらと別軸の広告メニューが存在します。それがブランドコンテンツ広告です。

ブランドコンテンツ広告とは、インフルエンサー(インスタグラマー)やパブリッシャー(メディア企業や団体)が投稿したコンテンツを自社の広告として配信できるメニューで、2019年6月から開始されています。

画像引用元:ブランドコンテンツ


普段、広告を見ないユーザーでも、好きなインスタグラマーの投稿であれば見てもらえる可能性が高く、第三者による商品やサービスの紹介がきっかけで購買に至るSNSならではの広告とも言えます。フィード・ストーリーズ・発見タブへの配信が可能です。

なお、Instagramへの広告配信はFacebookページがあれば可能でしたが、ブランドコンテンツ広告はInstagramアカウントがなければ配信できません。

Instagram広告の費用

キャンペーン目的で異なる課金方式

Instagram広告の課金方式は以下の4パターンです。

課金方式内容
CPM(Cost Per Mille)・広告が1,000回表示されるごとに費用が発生
・通称「インプレッション課金」
CPC(Cost Per Click)・広告がクリックされる度に費用が発生
Thruplay(スループレイ)・動画が15秒以上視聴されると費用が発生
・Facebook広告/Instagram広告特有の課金方式
CPI(Cost Per Install)・アプリがインストールされたタイミングで費用が発生


また、Instagram広告ではキャンペーン目的によって選択できる課金方式が異なります。基本的にはCPMが主な課金方式となりますが、初めてキャンペーンを作成する際や迷った際には以下の表を参考に適切な目的と課金方式を選択しましょう。

キャンペーン目的課金方式
ブランドの認知度アップCPM
リーチCPM
トラフィックCPM、CPC
エンゲージメントCPM、CPC
動画の再生数アップCPM、Thruplay
リード獲得CPM
メッセージCPM
コンバージョンCPM
カタログ販売CPM、CPC
来店数の増加CPM
アプリのインストールCPM、CPC、CPI

Instagram広告の予算の目安

Instagram広告は『1日の予算額』・『通算予算』のいずれかを任意で設定可能で、最低100円から出稿できます。少額で出稿可能な点に加え、日別で自由に設定を変えられる点は、他のデジタル広告同様です。

しかし、あまりにも少額設定の場合は入札オークションで競合に負けて掲載順位が下がり、場合によっては広告が配信されないこともあります。

広告予算の目安は広告の目的・商材によっても異なるため一概にはいえませんが、最初は1日1,000円×30日=30,000円程度からスタートすることをおすすめします。費用対効果を見ながら徐々に広告予算を増やしていった方が良いでしょう。

なお、Instagram広告の運用を広告代理店へ委託する際は、広告費と別途で運用代行手数料が必要となります。

Instagram広告の特徴

Instagram広告の広告出稿費が年々増加傾向で、2022年におけるアメリカでの広告収益は332億5000万ドルになると予想されています。

日本でも多くの企業がInstagram広告を出稿していますが、ここからはInstagram広告が選ばれる特徴について見ていきます。

多様なフォーマットと配信面

前述の通り、Instagram広告はフォーマットと配信面を掛け合わせた多くの広告種類が魅力の媒体です。キャンペーン目的やターゲットに合わせて種類を選択できるため、打ち手の多い広告手法と言えるでしょう。

また、Instagram広告はクリエイティブの画面占有率が高く、直感的な訴求を得意とします。フィードやストーリーズ等、通常投稿と同じように表示されるため広告感が薄く、自然な形で商品やサービスを訴求することが可能です。

精度の高いターゲティング機能

本記事の冒頭でお伝えしたように、Instagramは2012年にFacebook社(現Meta社)の傘下となったことで、Facebook広告が誇る精度の高いターゲティング機能を用いた広告配信が可能です。

年齢や地域・性別等の基本的なターゲティングはもちろん、興味/関心・類似オーディエンス(保有ユーザーデータと類似するユーザー群)等、Facebook広告独自の強みをそのまま活用できるため、非常に優れた広告プラットフォームとなっています。

ターゲティング機能の詳細は以下の記事で解説していますので、あわせてご覧ください。

情報探索ユーザーとの接触も可能

近年、Instagramは検索機能に注力しています。ハッシュタグ検索にはじまり、キーワード検索・地図検索があり、以前は検索エンジンで情報を収集していたユーザーが、その場所をInstagramに移行しつつあるのです。

気になった投稿を保存できるコレクション機能や、検索内容に関連する類似投稿等、ユーザーの検索行動を後押しする機能が充実しており、特にZ世代女性を中心にInstagramでの情報探索が加速しています。購買に積極的なユーザーとの接触が見込める点もInstagram広告の魅力の一つといえるでしょう。

Instagram広告で成果を出すための4つのポイント

ここまで、Instagram広告の種類や費用・特徴についてご紹介しました。Instagram広告がどんな媒体かがお分かりいただけたかと思います。

さいごに、Instagram広告で成果を出すためのポイントを4つご紹介します。

1.クリエイティブ

Instagram広告では特に、広告で使用するクリエイティブ(画像/動画)の品質が成果に大きく影響します。画像投稿SNSならではの特徴ですが、Instagram広告で成果を出すためにクリエイティブ品質は避けては通れません。

また、広告の反応を見ながら配信面ごとの勝ちクリエイティブを掘り起こしていくことも大切です。

画像制作ツールや動画制作ツールを活用しながらクリエイティブを制作するか、自社内でのクリエイティブ制作が難しい場合は、広告代理店やクリエイティブエージェンシーへ依頼、または外部のデザイナー起用を検討しましょう。

2.画像内のテキストを20%未満に抑える(推奨)

クリエイティブ内のテキストを『画像テキスト』と言いますが、以前は画像テキストをクリエイティブ全体の20%以内に抑えなければならない、通称『20%ルール』が設けられていました。

現在は20%ルールが撤廃され、画像テキスト量を自由に設定できるものの、Facebook広告のヘルプページの記載内容からは、継続して「画像内のテキストを20%未満に抑える」ことを推奨しているようです。

画像内のテキストを20%未満に抑えると、パフォーマンスが高くなることがわかっています。これを踏まえ、メッセージが効果的に伝わるように明確で簡潔な短いテキストを使うことをおすすめします。

引用元:広告画像のテキストについて

「画像内のテキストを20%未満に抑えると、パフォーマンスが高くなる」というのはMeta社のデータに基づくものだと思いますが、最近はInstagram広告で画像テキストが多いクリエイティブを見かけることが少なくありません。

なにが正解かは一概に言えませんが、広告でアプローチしたいユーザー属性や商材によっては20%という数字をあまり意識せず、検証を重ねながらクリエイティブ最適化を進めていくと良いでしょう。

3.動画クリエイティブの工夫

Instagram広告では動画フォーマットで多くの企業が配信しています。動画の情報量はテキストや写真のみと比較して5000倍であることは有名ですが、一度に多くのことを伝えられる動画広告を実施する際は相応の工夫も忘れてはいけません。

例えば、Instagramの動画広告は最長60秒表示できる一方で、60秒表示を前提に構成された動画は見てもらえない可能性が高いため、15秒以内に収めることが定石とされています。SNS自体、隙間時間に閲覧されることが多いことから、クイックに訴求内容が伝わる動画の方が好まれます。

また、ユーザーに目を止めてもらうためには、最初の1〜2秒でインパクトを与えることを意識してください。ユーザーは動画が表示されたら瞬時にスキップする/しないを判断するため、最初のワンシーンが広告を見てもらえるかのポイントとなります。

加えて、移動中や音を出せないシーンで閲覧するユーザーもいるため、ナレーションの音声を字幕で入れたり商品やサービスの利用シーンを入れる等、音声なしでも内容が伝わる動画にしましょう。

このように、多くのことを伝えられる動画を、より見てもらえる工夫を凝らすのもInstagram広告のポイントの一つです。

4.オーディエンスを絞り込みすぎない

Instagram広告はFacebook広告のターゲティング機能を活用できるとお伝えしましたが、特に配信初期はオーディエンスの絞り込みに注意しましょう。

他媒体同様、デジタル広告の多くは配信データに基づいた自動最適化が強みです。そのため、まずは相応の配信データを蓄積することが重要ですが、オーディエンスを絞り込みすぎると、十分な配信データが蓄積されず、最適化が一向に進みません。

これを避けるために、最初は極端に絞り込み過ぎず広告を配信して、運用経過を見ながらオーディエンスボリュームを調整することをおすすめします。

まとめ

Instagram広告は、フォーマットと配信面を掛け合わせた豊富な種類に加え、Facebook広告のターゲティング機能が活用できる優れた広告プラットフォームです。広告出稿金額も増加傾向にあり、今後も多くの企業の参入が見込まれます。

広告マネージャーから簡単に設定できるため、初めての方でも広告の出稿に関しては大きな問題はないでしょう。しかし、望む成果を出すためには本記事でもご紹介した以下のポイントが大切です。

  • ターゲットや商材に合わせた広告メニューの選定
  • 各配信面に適した高品質のクリエイティブ制作
  • 目的からブレイクダウンした適切な予算設定
  • ターゲティングを含む広告アカウント設計
  • 配信状況に応じた広告アカウントのチューニング…等


これらを自社で実施するのは難しい場合もあるかと思います。そんな時は、広告代理店やマーケティング支援会社等、外部パートナーへ依頼するのも一つの方法です。本記事が、Instagram広告の実施を検討している方の参考となれば幸いです。


こんなお悩みはございませんか?

  • Instagram広告をはじめたいがやり方がわからない
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運用経験が豊富なデジタル広告の専門家が、専業で戦略立案から運用実務/コンサルティングまで全てを担当。シームレスなコミュニケーションを軸にお客様の伴走者として支援いたします。

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この記事を書いた人

ルネイム編集部

マーケティング担当者の方へ向けてマーケティングに関する様々なお役立ち情報を発信しています。