株式会社ルネイム 代表取締役

湯田 正和

数多のオウンドメディア支援会社の中から失敗しない正しい選び方

多くの企業がオウンドメディアマーケティングに取り組む中、弊社にも毎月多くのオウンドメディアに関するご相談をいただきます。「なかなか成果が出ない」「社内に知見者がいない」「安定してコンテンツを発信することが出来ていない」などの課題を抱えている企業は多く、そんな時に私たちのような支援会社へ依頼して、課題解決を図るのではないでしょうか。

しかし、企業のオウンドメディアを支援している会社は数え切れないほど存在し、支援内容や価格帯も様々です。数多の支援会社の中から自社に合った会社を選ぶことは決して容易ではありません。

そこで、日頃からオウンドメディアをはじめとするコンテンツマーケティング支援に携わっている私が、少しでも多くの企業が自社に適した支援会社を選定出来ればと思い、発注側目線でまとめました。

ここでは最大限視野を広げてお伝えしているつもりではありますが、私や弊社メンバーがお客様をご支援させていただくにあたり必ず持っているマインドやポリシーがどうしても強く出ているように感じてしまうかもしれません。あくまでも参考情報の一つとしてご覧いただき、他の情報も取り入れて当てはまるものを整合していただけますと幸いです。

オウンドメディア支援会社のタイプを知る

弊社へご相談いただいた企業の中でも一定数、「過去に別の会社へ依頼して失敗した」という声を耳にします。しかし、その多くは支援会社がダメだった、というよりも単純に自社が求めているタイプではない支援会社に声をかけていることに気付いていないのではないかと感じています。

冒頭でもお伝えしたように、支援会社によって支援内容や価格帯などは様々であり、「その会社が強みを持つ領域と自社の課題が整合しているか」を事前に把握することが出来れば、見当違いの提案をもらったり無駄な商談を行わなくて済むでしょう。さらに言うと、前述のような失敗の確率を減らすことも出来ます。

私自身も日常的に他の支援会社の情報をチェックしていますが、大きく3タイプに分類できるのではないかと考えています。まずはオウンドメディア支援会社のタイプについて一つずつお伝えさせていただきます。

マーケティング戦略型

オウンドメディア上の課題はもちろん、事業全体の課題解決まで総合的な戦略を立案して施策実行まで行うタイプの支援会社です。運用部分に関しては支援会社内のリソースを中心に行い、コンテンツ制作は後ほど解説するコンテンツ制作代行会社と協力しながら進めることが多いです。

戦略立案時は綿密な調査・分析を基に戦略を組み立てていくので、ゼロからオウンドメディアを立ち上げたいと考えている場合、キックオフからメディア構築に着手するまで1〜2ヶ月程度の期間を要することが多く、スピード感を重視する企業とはあまり相性が良くないように思います。

一方、時間がかかっても良いから、オウンドメディアを軸に利益拡大を含む事業活性化へ向けて深く支援してもらいたいと考える企業は、マーケティング戦略型の支援会社は相性が良いでしょう。

具体的なKGI/KPIを定めて、達成するためのプロセスや打ち手を豊富な知見の中から導き出し、企業と併走しながらプロジェクトを進めていくので、一つ一つの業務について、具体的かつ論理的に説明することができます。マーケティング戦略型で自社と合う支援会社を探すことが出来れば、自社のマーケティング全体をサポートする参謀的な存在となるでしょう。

しかし、前述のようにスピード感があるタイプではない上に、費用面でも他タイプと比較すると高い傾向がありますので、ある程度の予算を確保できることが前提となる場合が多いです。

SEOコンサルティング型

オウンドメディアマーケティングに取り組む上で避けては通れない施策がSEOです。記事形式のコンテンツを検索エンジンで上位表示させることができれば、オウンドメディアへの訪問ユーザーを増やして目的へと繋げられる可能性が高まります。

検索順位は多くの因果関係が複雑に絡み合ってGoogleが独自に定めており、SEOで成果を出すためにはやるべきことも多く、完全内製で取り組むためには知見のある担当者が必要です。

しかし、多くの企業はそのような人材を有していないどころかマーケティング専門部署すら無く、他の業務と兼務しながら運用しているケースが多いです。そんな時に、SEOの専門家であるSEOコンサルティング会社のサポートを受けることで、効率的にオウンドメディアを成長させることが図れます。

SEOコンサルティング会社は、SEOに関するあらゆることに対応できるので、検索エンジンの評価を得られるWebサイトの設計/制作やコンテンツ企画・対策キーワードの選定・この後に解説するコンテンツ制作代行会社と協力してSEOに強いコンテンツ制作など幅広く依頼することが可能です。

一方、SEOコンサルティング会社は文字通りSEOを中心に様々な施策を行うので、KPIとして定める指標も検索順位やコンテンツ経由でのコンバージョン数が基準であることも多く、自社の事業戦略やオウンドメディアを含むマーケティング活動全体でのアドバイスは対応領域外であることが多いです。

SEOの特性上、成果が出るまでに一定の期間を要し、さらに言えば、どんなに良いコンテンツの発信を継続しても外的要因(競合企業の検索エンジン上での優位性など)などで、対策キーワードでの上位表示が難しい場合もあり、結果的にROI(投資対効果)が得られないことも可能性としてはゼロではありません。

これらを踏まえた上で、「SEOの知見を溜めたい」と考えている企業であれば、SEOコンサルティング会社が選択肢に含まれるでしょう。

コンテンツ制作代行型

オウンドメディア運用時に、リソース不足で悩む大きな要因がコンテンツ(記事)制作です。そのコンテンツ制作に特化したタイプの支援会社で、記事制作代行会社とも呼ばれています。料金体系は、文字単価かコンテンツ単価で定めており、特定領域(医療や金融ジャンル等)のコンテンツは通常よりも割高であることが多いです。

コンテンツ制作代行会社は、独自に審査基準を設けて審査に通過したライターを抱えており、前述のマーケティング戦略型・SEOコンサルティング型と比較すると抱えているライターの数やジャンルが豊富であることが特徴でしょう。

他にも、特定領域の専門家監修やインタビュー型コンテンツの制作サービスをオプションで提供している会社もあり、依頼することでオウンドメディア内コンテンツの幅を拡大することを図れます。

しかし、コンテンツ品質を保つためには、依頼時にコンテンツのテーマ・対策キーワード・方針・その他決まり事などをまとめたガイドラインやレギュレーションを作成して共有する必要があります。これらを怠って、丸投げ感覚でいると、「想定する内容と異なる品質だった」という事態になり兼ねません。

また、同じコンテンツ制作会社が抱えているライターだとしてもスキルに差があるので、文字単価1円のライターもいれば文字単価5円のライターも存在します。当然ながら文字単価が高いライターの方がコンテンツ制作代行会社から高スキルだと評価をされているので、制作を依頼するコンテンツの文字数や本数が多くなるほど費用も高くなります。

これらの特性を鑑みた上で、戦略立案やコンテンツ制作以外の運用業務は自社で行えるという企業やコンテンツ制作に十分な予算を割ける企業であれば、コンテンツ制作代行会社が選択肢に含まれるでしょう。一方、自社で戦略立案が難しい・マーケティング担当者がいない企業だと、コンテンツ制作のみが対応領域の支援会社は適していないと言えます。

比較検討時のポイント

ここまではオウンドメディア支援会社のタイプについてお伝えしましたが、それぞれの特性をまとめると以下のようになります。


選定基準はこれら以外にもありますが、この表だけでも自社がどのタイプの支援会社に声をかけるべきかのアウトラインは見えてくるかと思います。これらの前提情報を踏まえて、比較検討時におけるポイントについてお伝えさせていただきます。

なお、予算・納期などの必須要件や支援実績・対応領域などの一般的にチェックしている項目に関しては解説を省略しています。ここでは「私が支援会社を選ぶならば」という視点で、追加で押さえておきたいポイント2つをご紹介いたします。

業界理解の有無

前述の通り、これまでの支援実績を確認したい企業は多いと思います。その実績の中から自社と近しい業界の支援実績があれば、選定に際して大きな加点ポイントとなるのではないでしょうか。

しかし、同じ業界の支援実績があるからといって、その経験を横展開出来るほどビジネスやマーケティングは単純ではありません。

例えば「BtoB製造業」の企業が、同じ製造業の支援経験が豊富なオウンドメディア支援会社を探していたとして、声をかけた支援会社が製造業の実績があるところだったとします。しかし蓋を開けてみると、同じ製造業でもBtoC製造業で、自社とは商流や市場・競合特性などが大きく異なり、業界特性や前提情報を把握していなければ芯食った提案がもらえる可能性は低いでしょう。

このように、単なる支援実績を聞くのではなく「自社と近しい業界の理解があるか」は必ず聞いておきたいポイントです。さらに、どのような戦略を立てて施策に落としこんだのか、その施策が数字としてどの程度反映したのかなど、具体的な取り組みについても聞いておきたいところです。

ここまではマーケティング戦略型・SEOコンサルティング型中心のポイントでしたが、コンテンツ制作代行会社であれば、以下の事項を必ず聞くようにしましょう。

  • コンテンツ制作経験がある業界
  • 抱えるライターの得意ジャンル
  • コンテンツ品質担保の工夫


コンテンツ制作はオウンドメディア運用に際する業務の一つですので、総合的な業界理解を求めるのは難しいでしょう。

しかし、自社と近しい業界でのコンテンツ制作経験があるライターを抱えていれば、自社の業界に対する理解度は未経験のライターと比較すると高いので、コンテンツ品質にも直結する要因です。コンテンツ品質を保つために、どのような工夫をしているのかと併せてチェックしてください。

担当者の貢献意欲

少々大きいカテゴリーではありますが、営業・ディレクターなどの担当者が自社のプロジェクトに対して貢献姿勢が見られるかは必ず押さえておきたいポイントの一つです。弊社へいただくご相談の中でも過去に依頼した支援会社の担当者に対する不満を耳にすることも多く、担当者との関係は成果にも影響する要因です。

担当者の貢献意欲を測る指標として、下記の項目が考えられます。

  • 担当者が御用聞きではなく、課題解決へ向けて積極的に提案してくれる
  • 定例会や納品までの間も細かく進捗の報告がある
  • 軽微な内容であれば翌営業日中に回答がある
  • 回答に時間を要する内容の際は、事前にその旨を伝えてくれる
  • 親身な姿勢が感じられない
  • 良いメディア作りに向けて一生懸命考えてくれる
  • コンテンツ制作に対して情熱を注いでいる…など


上記をご覧いただくと、施策云々ではないことが分かります。自社/プロジェクトに対する姿勢やコミュニケーション・メディアへの想いなど、どれも戦略や施策に関することではありません。

しかし、見るべき指標や実行タスクが多い上に、他のマーケティング施策と複雑に絡み合うオウンドメディアの運用を円滑に進めていくためには、このような情緒的要因が欠かせません。さらに中長期型施策ですので尚更、支援会社や担当者と同じチームとして連携しなければ成果へ繋げられる可能性が低くなってしまいます。

ひとつひとつは細かい事項ですが、日常的に不満が溜まれば支援会社や担当者に対して不信感が生まれ、チームに亀裂が入る原因となります。中長期型施策ほど、このような事態に陥りやすいのも事実ですので、費用・対応領域・実績などだけで判断するのは得策ではありません。

一方、実際に依頼をしてプロジェクトがスタートしなければ分からないことが多く、選定時で完璧に見抜くのは至難の技です。そこで、私が考える「担当者の貢献意欲」を測るため、選定時に見るべきポイントをいくつかご紹介させていただきます。

あくまでも私がデジタルマーケティング業界に携わってきた中での経験則ではありますが、いずれも前述の各項目に繋がる内容ですので参考にしていただければと思います。

  1. 営業担当者も一定の知識が備わっている
  2. 専門用語を極力避けて、分かりやすく説明してくれる
  3. 初回打ち合わせ時のヒアリングを丁寧に行ってくれる
  4. 提案書の与件が漏れなく記載されている
  5. 社内調整のことを考えた提案書の構成/内容になっている
  6. 自社課題に対する解決策を積極的に提案してくれる


これらのポイントと、費用・対応領域・実績・スケジュール・業界理解の有無・会社情報などを擦り合わせてください。また、企業間の取引とはいえ担当者との相性も重要ですので、打ち合わせや商談時の印象も照らし合わせて選定した方が良いでしょう。

オウンドメディア支援会社の探し方

支援会社選定時のポイントと同様に探し方についても、よく質問をいただきます。

闇雲に検索して数多くの支援会社を見つけること自体は可能ですが、検索するにしてもポイントを押さえた上で行わなければ、検索にヒットした膨大な量の支援会社の中から自社に合う会社を見つけて選ぶことは非常に困難です。

そこで検索エンジンも含めて、一般的に外部支援会社を探す際の方法及びポイントを一つずつ解説いたします。

検索エンジン

検索エンジンで「オウンドメディア 支援会社」「オウンドメディア コンサルティング」「コンテンツ制作 代行」などの関連キーワードで検索すれば多くの支援会社を見つけること自体は可能ですが、今回のテーマは「自社に合う支援会社を探すこと」ですので、検索結果だけで判断することは難しいでしょう。それでも情報量という観点で、検索エンジンは多くの候補を見つけることが可能です。

この場合は、自社が探している支援会社のタイプの中から複数の会社へ目星をつけて関連キーワードの1〜2ページ目の検索結果の中からいくつか選んでリストを作成します。オウンドメディア支援会社ですので、積極的にコンテンツ発信を行って関連キーワードで上位表示されている会社の方が、自社のマーケティングに力を入れている(成果が出ている)ことが分かる指標の一つとなります。

少々大変ですが可能であれば、発信しているコンテンツも閲覧して、一次情報にこだわって質の高いコンテンツを発信しているか・それとも他社と同じような情報をコンテンツ化しているだけなのかを読み解いて判断したいところです。

過去に営業を受けた中から探す

過去に問い合わせフォーム経由やテレアポでアプローチされた会社があれば、その中から探すのも一つの手です。一度アポイントで話した経験があれば名刺交換をしているはずですので、名刺を見返して、めぼしい会社へ問い合わせることで、再度詳しい話を聞くことが出来ます。

この場合は事前に社名検索で支援会社のWebサイトを訪問し、過去実績やサービスフローなどを確認した上で、前述の検索エンジンで探した会社と合わせてリストを作成すると良いでしょう。

依頼経験者からの紹介

実際に薦められた支援会社へ依頼した経験がある人や、この手の情報に敏感で信頼できる周囲の人からの紹介は最も確実です。前述で「実際にプロジェクトが始まらないと分からないことが多い」とお伝えしましたが、依頼経験者からの推薦は何よりも情報の信頼度は高いでしょう。

推薦された会社が必ずしも自社に合うわけではありませんが、依頼経験者の評価は実体験に基づくものですので、インターネット上で探しえたどの情報よりも信憑性が高く、その会社へ依頼して成果が出たからこそ、紹介者も推薦することができます。

さいごに

本記事では、オウンドメディア支援会社の選び方について解説いたしました。この業界が長い私自身、評判の良い支援会社を多く知っていますが、業界外の人は周囲に頼れる情報網を持っていないことが多く、スムーズに支援会社を探し当てることは難しいでしょう。

冒頭でもお伝えした通り、私の個人的見解が含まれている箇所があるかと思いますが、参考情報の一つとして捉え、周囲の意見を織り交ぜながら活用していただければと思います。本記事でお伝えした内容が少しでも一助となれば幸いです。

オウンドメディアの運用について私たちにご相談ください

ルネイムは、マーケティング戦略型の支援会社です。オウンドメディアをどのように事業戦略と絡めて活用するのか、そのためにはどのような戦術を用いるのかを、戦略立案・立ち上げ・運用の各フェーズで包括的にご支援させていただきます。

オウンドメディアのことでお悩みの企業、良い支援会社が見つからなくて困っている担当者の方は、ルネイムまでお気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人

株式会社ルネイム 代表取締役

湯田 正和

株式会社ルネイムの代表。BtoBマーケティング・コンテンツマーケティングが得意領域。
プロジェクトでは主にマーケティング戦略立案やリサーチ業務に従事。
R&B・Hip Hop好きでゴルフと福岡ソフトバンクホークスが生き甲斐。

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