2021.02.10
2021.02.10
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ルネイム編集部

運用型広告の主要3種類と媒体別の特徴や仕組みについて

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運用型広告は、2019年の電通が実施した調査によると、インターネット広告の中でも約8割を占め、インターネット広告の主流となっています。

運用型広告媒体費(2019)

参考:2019年のインターネット広告費は2兆円超え。媒体費の詳細分析と新項目の解説

運用に慣れている企業や担当者であれば運用型広告についてある程度の知識は備わっているかと思いますが、これから取り組もうと検討されている企業であれば、運用型広告の種類や仕組みについて概要は理解しておいた方が良いでしょう。

本記事では、運用型広告の主要3種類と媒体別の特徴・仕組みについて解説いたします。運用型広告の基本事項ではありますが、本記事をご覧いただき、改めて整理していただければと思います。

リスティング広告やSNS広告の運用で以下のようなお悩みはございませんか?

  • 運用型広告を始めたいが知見を持つ担当者が不在
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  • ビジネス全体を踏まえた広告戦略を立案できる会社を探している


弊社では、広告運用実務者がお打ち合わせ・運用・定例会を一貫して担当します。営業と運用実務者が異なる分業制ではなく、運用実務者による担当制を導入することで、ご質問・ご要望にも迅速に対応出来る体制を整えています。運用型広告で事業課題を解決したい企業ご担当者様はお気軽にご相談ください。

目次

  • 運用型広告とは

  • 運用型広告の種類

  • リスティング広告

  • アドネットワーク

  • DSP広告

  • 運用型広告のメリット・デメリット

  • メリット

  • デメリット

  • どの運用型広告を使うのが良いのか

  • まとめ

  • 運用型広告(デジタル広告)についてお気軽にご相談ください

運用型広告とは

運用型広告とは、『膨大なデータを処理するプラットフォームにより、広告の最適化を自動的もしくは即時的に支援する広告手法のこと』を指し、検索広告や一部のアドネットワークが含まれるほか、DSP/アドエクスチェンジ/SSPなどがその典型例として挙げられます。なお、枠売り広告・タイアップ広告・アフィリエイト広告などは、運用型広告に含まれません。

やや専門用語が多いですが、運用型広告のポイントは下記の3点です。

  1. 各媒体が持つデータを用いた高精度のターゲティングが即時にあるいは自動的に可能であること
  2. 広告の買い付けがオークション形式の入札によって決まること
  3. 効果計測が可能であるため広告への投資対効果が可視化できること

運用型広告の種類

前述の通り運用型広告は、リスティング広告・アドネットワーク広告・DSP広告の3種類に分かれ、それぞれの特徴を端的にまとめると以下のように説明ができます。

  • リスティング広告は、GoogleやYahooなどの検索面に検索キーワード単位で露出させることができることが可能な広告
  • アドネットワークは、各メディアやサイト上に、メディアやサイト自体が保有するデータを活用してターゲティングことが可能な広告ネットワーク
  • DSP広告はDemand Side Platformの略で平たく言うと、多数存在する広告枠を束ねたSupply Side Platform、通称SSPと呼ばれるネットワークに接続されているため幅広いメディアやサイトに露出させることが可能な広告

それぞれの運用型広告について、レガシーなものから近年拡大している媒体まで解説いたします。

リスティング広告

リスティング広告の掲載面は「Google検索」「Yahoo!JAPAN!検索」が主要で、他には「Bing検索」「goo検索」などがあります。

Google広告とYahoo!広告のリスティング掲載イメージ


日本国内における検索サービスのシェアは、Google検索がPC・スマートフォンともに約75%のシェア、Yahoo!検索がPCですと約15%、スマートフォンでは約25%を占めており、それぞれ検索ネットワークとしてシェアの低い検索サービスへもGoogle・Yahoo!JPAPAN 検索から「検索パートナー」として入札することが可能ですので、両媒体での運用を行えばリスティング広告の面はほぼ100%抑えることが可能です。

ただし、それぞれ使用される属性が異なりますので事業のターゲットに合わせてGoogle検索のみ出稿、など使い分けていく必要もあるでしょう。

キーワード単位でのターゲティングが可能で、入札形式は基本的にはクリック課金型のため、クリックが発生しない限り費用は発生しません。クリック単価の相場感はキーワードの競合性・媒体による広告の評価によって左右されます。相場感は数円から数千円と幅広く、主に業態によって変動します。

リスティング広告については下記の記事で基礎知識を解説していますので、併せてご覧ください。

アドネットワーク

アドネットワークの代表例は、Google Display Network(GDN)・Yahoo! Display Network(YDN)・モバイル面を多数保有するi-mobile Ad Network などです。加えて近年、Facebook広告・Instagram広告・Twitter広告・LINE広告・LinkedIn広告など、SNS媒体のアドネットワークへの出稿が増えています。

その背景として、SNSユーザーはプロフィールや趣味趣向の登録・アカウントのフォロー・友だちとのネットワーキングを築くこと・あるいは様々なコンテンツをタイムライン上で閲覧することがあります。一方で媒体側は様々なデータを蓄積でき、広告主側としては狙いたいターゲット層へ広告を届けやすくなる、ターゲット精度の高さが挙げられます。クリエイティブは動画フォーマットが増えてきており、今後はTiktokでの動画広告の出稿も増加すると予想されます。

ターゲティング方法は広告媒体毎にさまざまですが、ほとんどの媒体で共通しているのは興味関心ターゲットです。一例を挙げると金融関連商品や生活必需品・ビジネス用途の商材など、幅広く設定可能な場合が多いです。

ここで重要なのは、ターゲティングの定義元となるのは媒体が保有するデータであることです。例えば、GDNやYDNの場合、基本的にネットワーク上でのユーザー行動を元に推測し定義付けしているため、精度が粗くなってしまうことがあります。一方、Facebook広告の場合、職業を登録されているユーザーもいるため、職業を指定してターゲティングすることができ、Twitter広告であればユーザーがフォローしているアカウントを指定することができるため、競合のアカウントをフォローしている方に対して広告を配信することが可能など、高い精度でターゲティングすることが可能です。

ただし、媒体毎にユーザー層は異なってきますので、定めたターゲットが存在する媒体を選定し、確度が高いターゲットメニューを選定することが重要となります。

入札手法は、GDN・YDNはクリック課金に対し、SNS広告はインプレッション課金とクリック課金の両方を選択することが可能です。ターゲティング精度が高いため出稿する競合も多く、クリック単価に換算すると高くなるケースが多いです。

なお、SNS広告に関する基礎知識はそれぞれ下記の記事で解説していますので併せてご覧ください。

DSP広告

代表的なDSP広告は、MicroAdBLADE(マイクロアドブレイド)・Criteo(クリテオ)・FreakOut(フリークアウト)・logicad(ロジカド)などがあります。前述の通り、DSP広告は多数存在する広告枠を束ねた複数のSSPと接続しているため、幅広い面に露出させることが可能な広告です。

実はアドネットワークの一部広告枠も買い付けているSSPもあり、同じ媒体でもアドネットワーク・DSP経由両方から出稿可能な場合もあります。

また、どの媒体とも接続することが可能なため、近年はFreakOutやMicroAdからタクシーのディスプレイに広告を出稿できたり、デジタルサイネージに露出することが可能になってきています。まだまだ発展段階ではありますが、将来的にはあらゆる交通広告や各所に設置されているデジタルサイネージとDSPが繋がり、オンラインからオフラインの面に露出することがより容易になることが期待されます。

RTBのイメージ図


ターゲットはアドネットワークと同じく、基本的に各DSPが保有するオーディエンスデータを元に配信設定が可能で、セグメント設定の種類はそれぞれ異なります。入札にはRTB(Real Time Bidding)という仕組みがあり、簡単に説明すると、ターゲットユーザーが広告枠のあるサイトへ訪問した直後に広告枠を束ねるSSPが入札リクエストを受けて、他に入札リクエストを受けたDSPとオークションが瞬時に行われ、オークションに勝利すれば表示されるというものです。

課金形式は基本的にはインプレッションですが、クリック課金を選択することも可能です。

運用型広告のメリット・デメリット

メリット

運用型広告最大のメリットは、広告予算や運用そのものを自社でコントロール出来る点でしょう。仮に運用がうまくいかない場合は直ぐに配信を停止することが可能で、少額配信も可能なため最初は少額でスタートした後に、経過を見ながら予算投下に踏み切るプランを立てることができます。

また、精度の高いターゲティング機能が備わっており、広告を届けたいユーザー層に絞った配信が可能なため、うまく活用できれば効率よく見込み顧客へのアプローチが実現することは運用型広告の大きな強みでしょう。

デメリット

運用型広告は多くの機能がある故に、運用慣れしていない方だと一定の学習コストが発生します。運用型広告の仕組み自体が複雑なため、未経験からの社員育成や有識者の採用には時間がかかります。これらが理由で、運用型広告の内製化は事業会社にとって大きな課題となることが多いです。

そのため、運用型広告に強みを持つ広告代理店かマーケティング支援会社へ運用を委託する企業が多く、この場合は広告費に加えて運用手数料が発生し、広告費の20%が一つの目安とされています。

広告運用を外部会社に委託するか内製運用とするかは、企業の方針や保有人材によって選択肢が異なりますが、最近では広告運用経験が豊富なフリーランスや副業人材へ委託し、運用自体は外部人材に任せながらノウハウを社内に蓄積する取り組みを行なっている企業も多い印象です。

どの運用型広告を使うのが良いのか

リスティング広告・アドネットワーク広告・DSP広告を中心に運用型広告の種類や特徴をお伝えしましたが、露出先・入札の仕組みは数多く有り、どの手法を活用するかは広告を出稿する目的・商材のターゲット・ターゲットが存在する広告媒体によります。

媒体によっては、商材的に合わないものもありますので、運用型広告のみにフォーカスした広告戦略ではなく、捻出できる予算・商材・市場・競合・顧客特性など、ビジネス全体を総観した広告戦略が求められます。

また、媒体によっては代理店を介さなければ出稿できない所もあり、運用自体の工数が大きく発生するため、まずは媒体に直接問い合わせるか、広告代理店に相談した方が良いでしょう。

まとめ

本記事にてお伝えしたいことの概要を振り返ると下記のようにまとめることができます。

  1. 運用型広告は伸びているインターネット広告の中でも更に伸びており、マーケティングの主流ともいえる手法になりつつある
  2. 主なポイントは①データを用いた高精度のターゲットが可能、②オークション形式の入札により露出が決まる、③投資対効果が可視化可能
  3. 運用型広告を大きく分けると、リスティング広告、アドネットワーク広告、DSP広告に分けることができる
  4. それぞれ多様な特徴があるが、どの手法を用いるかは広告出稿目的、ターゲットによる
  5. 運用には一定の工数がかかり、代理店を介さないと出稿できない媒体も存在するため、まずは媒体や広告代理店に相談することを推奨


10年前と比較すると運用型広告のメニューや機能は、比較できないほど多種多様化しています。今後も技術の発展に伴って、運用型広告で出来ることはさらに増えるでしょう。情報の風化が早い運用型広告業界ではありますが、可能な限りご自身でも情報のキャッチアップを行い、必要に応じて運用型広告に強みを持つ広告代理店やマーケティング支援会社へ相談すると良いのではないでしょうか。

本記事をご覧いただいたことで、運用型広告について全体像が整理できれば幸いです。


運用型広告(デジタル広告)についてお気軽にご相談ください

ルネイムでは、市場動向や業界・商材を鑑みて、豊富な運用経験を基に最適な広告戦略をご提案。運用実務者が日々のお打ち合わせや定例会まで全て担当しており、お客様にコミットした支援メニューを提供しています。

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この記事を書いた人

ルネイム編集部

マーケティング担当者の方へ向けてマーケティングに関する様々なお役立ち情報を発信しています。